紛失物が多すぎる
私は基本的に忘れもの・失くしものが多い。
幼少期からずっとそうだった。
今でも覚えているのが、お稽古事でピアノ教室に通っていた推定六歳ごろ。
レッスンで使う教材3冊をすべて自宅のピアノに置き忘れたまま教室へ行ってしまい、
迎えに来た親が帰宅の間終始無言だった末、家に到着した途端ベッドにぶん投げられ、しこったまに叱られたこと。
記憶の隅の隅に錆の如く張り付いており時々フラッシュバックする。
小学校へ入学してからも治癒することはなく。
とにかく駄目だったのが、ハンカチとティッシュ、歯ブラシ。
ハンカチとティッシュは低学年のころ、記録簿にクラス全員がその二点を携帯しているか記入する習慣があった。確か私はワースト3位くらいには入っていたと思う。
私にとってはあんなもの、習慣づけどうこう以前に晒し上げでしかなかった。
歯ブラシは、給食後に歯磨きレクチャー的ビデオ映像を見ながらクラス全員教室で歯磨きをするため、持参の指示があったが当然のように忘れていた。
忘れた者は自身の指を使って磨けと言われていたので、給食後の汚ねえ歯を洗ってもない指でこするという何の益もない時間があった。
当時私自身汚ねえ子どもだったものでそれに対し何の抵抗もなく、抑止にもならなかったため、
歯ブラシを持参し本来の歯磨きを行った回数は両手で数えられる程度であった。
こんなもんで成長した大人がロクなもんになるはずはなく、
一端のOLとなった今でも順調に紛失記録を伸ばし続けている。
ただ、ふと紛失物について考えたとき、それにはいくつか条件があるように思えた。
まず私の特徴の一つとして、貴重品は失くさない。
携帯や財布、ひいては入館証や業務用PCなど、失くすと大きな損失となるものを盛大に紛失したことはない。
但し一つ例外として、大学でサークルに加入していた当時、自前楽器であるフルートは死ぬほど忘れた。
移動教室でも忘れたしバイト先のトイレでも忘れた。電車の網棚に置き忘れたこともあった。
しかしこのフルートも、ある時を境に忘れることはなくなった。
特徴二つ目、視界から外れると認識できなくなる。
社会人になった今、紛失ランキング堂々一位はビニール傘である。
失くし方はいつも同じで、席の端を陣取った際に手すりにかけて忘れる。
成功率(もとい失敗率)は80%ほどあるように思う。5回に4回紛失している。
手すりにかけた時点でビニール傘が意識の外へと追いやられ、
まるで最初から持っていなかったように振舞ってしまう。つまり忘れる。
先述のフルートも、教室で着席して机に設置される荷物置きに入れたり、トイレで用を足そうとトイレの後ろに置いたり、網棚に置いたり。
いずれも視界に入らない場所に置いたが故に、所用が終了した時には存在が記憶の彼方へ飛んでしまっていた。
なのでケースカバーにショルダーベルトを取付け移動中常に斜め掛けたところ、
それ以降誇張なく一度も紛失することはなくなった。
トイレの時はさすがにドアに設置されたフックに掛けるようにした。
以上二点を総合すると、
比較的優先順位の低い、且つ視界にないものを紛失しやすい傾向にあることがわかった。
でも別に優先順位が低いのでビニール傘を忘れたならまた買えばいいし、
電車の席で端に座れたら、煩わしい傘はなるべく手すりに掛けてしまいたいし。
しばらく反省はできそうにない。
P.S.
先日リングフィットアドベンチャーを現品でゲオにて購入した帰路で、網棚に置き忘れて帰って結局見つからなかったときは、さすがに反省したほうが良いかもと少し思いました。